国際子ども図書館が発足しました。その他
2000年1月1日
国立国会図書館の組織として「国際子ども図書館」が発足しました。
国立国会図書館国際子ども図書館
開館10周年及び国民読書年記念展示会
Children's Books Going Overseas from Japan
2000年1月1日
国立国会図書館の組織として「国際子ども図書館」が発足しました。
2000年3月31日
発行日:2000年3月31日(金)
原画:五味太郎(絵本作家)・杉田 豊(イラストレーター)
意匠:子どもたちが本を読んでいる姿や国際子ども図書館に読書を楽しみにやってくる姿を、夢と希望にあふれた楽しいデザインで描いています。これは、本を読む楽しさ、すばらしさ及び図書館が子どもと本の身近な出会いの場であることを表現しています。
2000年5月1日
国際子ども図書館独自ホームページを公開しました。
2000年5月5日
国際子ども図書館開館記念式典
2000年5月5日(金)(東京芸術大学奏楽堂)
<<皇后陛下のお言葉>>
国際子ども図書館が、その第一期の工事を終了し、こどもの日の今日、開館されることとなりました。子どもの本や読書にかかわる中で、いつか日本にも国立の子ども図書館ができればと、永年にわたり願ってこられた大勢の方々、そしてその声に耳を傾け、その実現のために協力された方々のご努力によるものと、心よりお祝いを申し上げます。また、この式典には、ドイツ、フランス、インド、大韓民国、タイ、米国からも、この分野に豊かな経験を持たれる方々が出席してくださいました。ご参加は、これから国際図書館として育っていくこの館の成長を見守る私どもにとり、大層心強く、皆様の友情に対し厚くお礼を申し上げます。
この度開かれる図書館は、今から94年前創建された日本最初の国立図書館の建物を改修して造られました。歴史的建造物の指定を受けた建物であり、その大方の意匠や構造の保存、土台の耐震工事など、設計者を始めとし、工事に当たった方々にはどんなにかご苦労の多いお仕事であったことと思われます。しかし、今世紀の初頭に明治の人々が気概を込めて造った建物が、その内外装共に最大限に保存されつつ改修されたことは意義深いことでした。この歴史的な建物の中で、これから子どもたちは日本や世界の沢山の書物に触れていくことでしょう。同時にこの館は、子どもの本を書いたり、研究したりする人々、また、日本の各地の図書館で働く人々にも便宜を供し、その仕事を支援するという、もう一つの大きな役割も担っています。直接子どもに奉仕するとともに、「子どもに奉仕する人々に奉仕する」という、この図書館に課せられた二重の役割を、社会が深く認識し、支持していくことが、これからの館の発展の上で非常に大切なことになっていくのではないかと考えております。
現在日本には約2,600の公立図書館があり、その多くが児童室を備えています。まだ、十分とは申せぬまでも、ここに至るまでの先人のご苦労がしのばれます。自らの体験から、本と子どものつながりに深い意味を感じとられた方々が、多くの困難の中にも夢を捨てず、子どもの図書館の今日をもたらしてくださいました。
日本には、戦後、主に女性によって始められ、昭和45年以降野火のように全国に広がった、我が国独特の子ども文庫の活動があります。文庫は、個人が所蔵する本と住まいの一部を、近隣の子どもたちに開放する形で始められた小規模の児童図書館で、現在その数は公立図書館の倍近くにも及び、「BUNKO」という日本語のまま、世界からも注目を受けるところとなっています。
公立、私立、学校、文庫と、図書館の形はそれぞれに違っても、そこにはきっと一人一人、子どもたちと本とのよい巡り合いを願う図書館員が働いておられるでしょう。日本の各地で子どもと深くかかわり、子どもへのよりよい奉仕の道を模索している人々の気持ちをしっかりと汲み上げつつ、国際子ども図書館が、これらの組織と常によい連携を保ち、共に学びつつ支援を続けてくださることを期待しております。
大きな責任を担って開館時の仕事に当たる方々が、皆体を大切にされ、元気に任務を果たされますように。また、この機会に、日本の各地の図書館や文庫で、地道に活動を続けておられる大勢の方々の健康をお祈りいたします。皆様方のお仕事が、これからも沢山の子どもたちに、本を通し楽しみと喜びを与え、子どもの中に自ら考え、健やかに生きぬく力を育てていくことを願い、お祝いの言葉といたします。
2000年5月6日
現在の「昭和期」と呼ばれている部分を使用し、全体の1/3の規模で公開されました。
2000年5月6日
児童書総合目録が公開されました。
2000年5月8日 国立国会図書館新館講堂
国際子ども図書館開館記念国際シンポジウム 抄録
子どもと本と読書
‐21世紀の子どもたちのために今何をなすべきか‐
(講師略歴)
<第一部 子どもと本と読書-各国からの報告-> | |
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司会 | 亀田邦子 (前国際子ども図書館長) |
報告 | シビル・A・ヤーグシュ (米国:米国議会図書館児童書センター長) ジュヌビエヴ・パット(フランス:「本の喜び」図書館長) バーバラ・シャリオット(ドイツ:国際児童図書館長) ヴァルシャ・ダス(インド:ナショナル・ブック・トラスト編集局長) ソンブン・シンカマナン (タイ:元スリナカリンウィロート大学教授) 宋 永淑(韓国:ソウル読書教育研究会会長) 松岡享子(日本:東京子ども図書館理事長) 島 多代(国際児童図書評議会〔IBBY〕会長) |
<第二部 国際子ども図書館開館にあたって-報告と討議-> | |
(その1・その2・その3) | |
司会 | 松岡享子 |
報告 | 亀田邦子 |
討議 | |
総括 | 亀田邦子 |
2000年7月15日
演者:梅田 佳声(うめだ かせい)
戦後の時代を代表する風俗の一つである「紙芝居」。
演者の梅田佳声氏は台東区立下町風俗資料館にて昭和56年から紙芝居を演じてます。
「黄金バット」「ライオンマン」「西遊記」といった懐かしい紙芝居の数々を、1階エントランスにて上演していただきました。午後のひととき、国際子ども図書館がタイムスリップしたかのように、今の子どもとかつての子どもが一緒に楽しみました。
2000年10月1日
参加者125名
公演:グループD.I.L
3階の「ミュージアム」にて、朗読劇『長靴をはいた猫』をグループD.I.L.の公演にて行いました。グループD.I.L.は、物語や創作のお話などで子どもから大人まで幅広い客層を集めている劇団です。通常の演劇と共に、朗読劇(ナレーターが本を読み、それに合わせて役者が台詞を言い、芝居をする)を中心に活動しています。
演目の「長靴をはいた猫」はよく知られたヨーロッパの民話をエーリヒ・ケストナーが再話したもので、二人による朗読と十数人の演者の場面場面に応じた劇によって構成されました。
朗読劇という方法を通し、長く親しまれてきた作品に対し、さらに新しい魅力を感じていただけたのではないでしょうか。
2000年11月16~18日
当館の広報を行うために、会場内でパンフレットの配布等を行いました。